LIFESAVING vol.3
ライフセービングネタ続きで早速飽きられそうですが、第3弾‼︎
今回は、オーストラリアのライフセービング事情のご紹介です🌊☀️
日本は極寒のようですが、とにかく暑いオーストラリアは正にシーズン真っ只中。
先月のクリスマスは1年で1番ビーチが賑わう日と言われています。
日頃お世話になっている感謝も込めて、毎年クリスマスはパトロールに参加しています😎
普段、土日祝 は roster いわゆるシフト制で、1日を2つの時間枠 午前・午後に分け、そこに1グループずつ割り当てられます。
私の所属するクラブでは13のグループと、今年から新たにできた、〈その13には属さない別枠グループ〉があります。その別枠グループには海の生物の名前が付かられており、私は“STINGRAYS”に属しています。
そしてその別枠グループは午前・午後の間の時間帯に振り分けられます。
簡単に言えば、
早番・中番・遅番
です。
1日の流れはというと
6:30 集合(オージースタイルなので集合と言っても特に集まってミーティングなどは無し)
準備//クラフトサイン(スイムエリアとのエリア分け看板)、デンジャーサイン(遊泳危険区域看板)、ドッグサイン(犬の放し飼い、遊泳禁止看板)、レスキューボード3本、レスキューチューブ3本、タワー、テント、イス…
7:00 フラッグアップ パトロール開始
赤と黄色のフラッグ2本とその間にビーチレポートボード(日付、風向き、水温、潮汐、パトロール時間、海のコンディション)を立ててスイム(遊泳)エリアを設置。
10:30 中番シフトイン
12:30 遅番シフトイン
13:00 早番シフトアウト
15:00 遅番シフトアウト
17:00 フラッグダウン パトロール終了
こんな感じです。
パトロール中はそれぞれが泳いだりボードに乗ったり、波打ち際に立ったり、テント下に座ったり、タワーに座ったり、特に決まったポジションはありません。
正直言って、
日本の方がかなり過酷!!
けどコンディションがきつい分、万が一レスキューが起きた際は断然オーストラリアの方が過酷🌊🌊🌊🌊🌊
ちなみにパトロールは月に4.5時間入らなければ、大会には出られません。
たったの?と思うかも知れませんが、大会数が多いため、大会とパトロールで意外とほとんどの週末が潰れます。
オーストラリアのライフセーバーは長いシーズンを毎年繰り返しているから強いんですねぇ…🧐
補足ですが
オーストラリアではライフセーバーとは別に、ライフガードと言われる人達もいます。
ライフセーバーは土日祝にボランティアでパトロールを行いますが、ライフガードの彼らは平日含め週7日間有給でパトロールを行なっています。
ライフガードはGCCC(Gold Coast City Council)
の公務員という位置付けになります。
シーズンが長いからこそ、職業として成り立つんですね✨
Anyway, オーストラリアに居る皆様、ライフセーバー、ライフガードの居るビーチで安心して遊んでください🤗
Have a good hump day 😎🤟
LIFESAVING vol.2
デカ波に木っ端微塵にされました、遥です。
前回は、ライフセーバーの役割について、簡単にですがお話しさせて頂きました。
今回は前回少し触れた、ライフセービングスポーツについてです。
1番よく知られているのが、ビーチフラッグスではないでしょうか?
ライフセービングの大会は、プール、ビーチ、オーシャンの3つのフィールドで行われます。
それぞれの競技が、レスキュー機材などを用いたレースとなっており、まさに、ライフセービングならではの競技と言えます。
私がオーストラリアで行なっているトレーニングはオーシャン競技に向けたものです。
個人種目は4種目
・スイム
・ボード(手漕ぎのパドルボード)
・サーフスキー(カヤックのようにパドルを使って漕ぐもの)
・アイアンマン(スイム、ボード、スキーを1人で行う)
ビーチに設けられたスタートラインからスタートし、沖に浮かぶブイを周って、ビーチに設けられたゴールラインにゴールインする、シンプルなレースです。
シンプルなレースではありますが、海という常に状況の変化するフィールドでのレースは、とても難しいもので、波だけでなく風や流れをも読んでレースに挑まなければなりません。
もちろん、波、風、流れに対するスキルは必須です。
そして、チーム種目がいくつかあるのですが、その中でも救助を意識した形のものがあります。これこそライフセービングならでは!
レスキューチューブレスキュー
溺者役のスイマーが正面沖にあるブイまで泳ぎ、到着したら手をあげる
→レスキュアー役のスイマーが、レスキューチューブ(救助器材の一つ。別の回で説明します)と、フィン(足ヒレ)を装備し、ブイで待つスイマーを迎えに行く
→レスキューチューブを溺者役スイマーに装着、レスキュアーは引っ張って泳いでビーチへ戻る
→波打ち際〜腰丈の位置で2人のドラッガーが待機
→ドラッガーに溺者役スイマーを引き渡し、ゴールラインまで運んでゴール
ボードレスキュー
溺者役のスイマーが正面沖にあるブイまで泳ぎ、到着したら手をあげる
→レスキュアー役がボードで溺者役スイマーのもとへ向かう
→タンデム(2人乗り)でビーチに向かってパドルし、ゴールラインまで走ってゴール
このほかには、
・タップリンリレー(アイアンマンの3種目を1人ずつが行う。日本ではランナーを加えて4人)
・ボードリレー(3人でボードレースをリレー形式に行う)
・サーフスキーリレー(3人でスキーレースをリレー形式に行う)日本では無い
・サーフチーム(4人が同時にサーフレースを行い、上位から得点がふりわけられ、その合計得点の多いチームが勝ち)日本では無い
これが主なオーシャン競技の種目となります。
意外とボリュームがあると感じていただけましたでしょうか?
それぞれの競技内容を詳しくお話しするととても収まりきらないので、簡単ではありますが、これが、
ライフセービングスポーツ
なのです…!
今回は少し長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました‼︎
というわけで、又明日から1週間頑張りましょう🤟😎
LIFESAVING vol.1
正月三ヶ日、いかがお過ごしでしょうか?
オーストラリアにいる私にそんな優雅な夢の時間はありませんので、全く季節感のない話題となってしまいますが、ご勘弁ください😏✌️
皆様はライフセービングをご存知ですか?
私がこのブログを始めるにあたって世に発信したい事の一つが、ライフセービングについてです。
もうすでにライフセービング活動をされている方へは、オーストラリアならではのライフセービング事情も今後綴っていきたいと思っていますので、「つまらないなあ」と思わずに目を通していただけると幸いです❤️
私がライフセービングを始めた11年前に比べると、少しは世間の認知度も高まったのかな?と思うような思わないような…
というのも、初めましての日本人で〈ライフセービング〉を知っているという方が圧倒的に増えたと思うからです。「溺れてる人を助ける人だよね!👆」と言っていただきます。
しかし、〈ライフセービング〉にスポーツがあるのをご存知な方は、100人に1人(大げさ?)でも、感覚的にはそれほど認知されていません。いや、もっとかもしれません🙄
そのライフセービングスポーツについても、いずれ触れたいと思います。
「溺れてる人を助ける人」というと、間違いではありませんが、それが全てではありません。
厳密に言えば、『水辺の事故を未然に防ぐ』事が大きな役割です。
プールの監視員を想像してください。プールサイドを走っていたら、プールに飛び込んだら、ほぼ間違いなく注意を受けます。
なぜなら、彼らはその行為によって起こりうる怪我や溺れてしまう事を防ごうとしているからです。
簡単な例えでしたが、主に夏の海水浴場で活動するライフセーバーも又、同じ目的でビーチに存在するのです。
しかしながら、人は自然のパワーに圧倒され、又は間違った理解によって、溺れてしまう事があります。
そんな万が一に備えて、ライフセーバーは体力・技術・知識 向上の為のトレーニングを日頃から積んでいるのです。
と、ライフセービングの「ラ」だけでもこんなに長くなってしまったので、次回vol.2につづく…👋